私は、長く続けている人を見るのが好きだ。
マラソンを30年近く走っていると、
競技場にはいろんな人がいる。
速い人。
遅い人。
一度やめた人。
故障して戻ってきた人。
記録を追い続ける人。
記録なんてもうどうでもいいと言いながら、
それでも毎週競技場に来る人。
私は、そんな人たちを見るのが好きだ。
なぜ、この人はまだ走っているんだろう。
何があったんだろう。
一度、走れなくなったときはどうしたんだろう。
そして、なぜまたここに戻ってきたんだろう。
そんなことを考えるようになった。
そこで、これから「継続史記」というものを書いてみようと思う。
司馬遷の史記というほど大げさなものではない。
ただ、長く何かを続けている人の話を、
本人から聞いて残していく。
記録だけでは残らない、その人の人生の途中にあった迷いや挫折を聞いてみたい。
続けることは、ずっと同じことをすることではないのかもしれない。
続ける事でマイナスになってしまっている事が人にはたくさんあるかもしれない。
一度離れて、別のものに夢中になって、それでもまた戻ってくる。
そんな人もいる。
私自身、30年近く走ってきたけれど、走り続けてきたというより、何度も走る理由を作り直してきたような気がする。
だから、走る人の話を聞いてみたい。
そのうち、ランナーだけではなく、何かを何十年も続けている人にも会いに行くつもりだ。
職人でもいい。
店を続けている人でもいい。
仕事でも、趣味でもいい。
誰かの人生を少しだけ覗かせてもらって、
「なぜ、あなたは続けているんですか?」
と聞いてみる。
そんな記録を、これから少しずつ残していきます。
さて
最初に登場するのは、私がずっと描きたかった
昔、枚方の競技場で出会った72歳のランナー。
クロジさんの人生です。

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